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先日、智頭町にあるパン屋さん「タルマーリー」に行ってきました。
とても不便な場所にあるにもかかわらず、多くのお客さんでにぎわっていてビックリ!!
それもそのはず、このパン屋さんは日本のみならず世界から注目されているのです。
今日はそんな人気パン屋さんの様子を皆さんにお伝えします。
もくじ
世界から注目される理由
タルマーリーが世界から注目されるようになったのは、1冊の本からです。
この本は、タルマーリーのオーナーである渡邉格さんが書いています。
これがベストセラーとなり、今では海外でも翻訳出版されているのだとか!!
しかも韓国では、日本以上に本が売れているらしい。
参考:「日本一の過疎」に韓国人が殺到!〜「田舎の小さなパン屋」が熱狂的に支持されるワケ
何が、そんなに多くの人を惹きつけているのでしょう??
地域循環型パン屋を目指す
タルマーリーさんのホームページには以下のように書いてあります。
「パンを作れば作るほど、地域社会と環境が良くなっていく」事業を目標に、地元産の自然栽培小麦を自家製粉してパンや焼き菓子の材料に使い始める。
天然菌による発酵を起点とした地域内循環の実現こそ、タルマーリーの集大成と考え、智頭の里山の恵みを最大限に活かした加工と、それを楽しむ最高の場づくりを目指す。
タルマーリーが目指すのは「地域循環型」のパン屋さんです。
自然豊かな智頭町で、食材・水・菌などを自給してパンを作ろうとがんばっています。
低価格を追求すれば品質が低下し、労働者の過重労働を生むのでやらない。
妥協することなく最高のパンをつくり、気に入ってもらえる人に適正な価格で提供する。
自分たちの生活が維持できればそれで良く、店の拡大を目指さないから利益はゼロがベスト。
そんな姿勢に多くの人が惹かれて、このパン屋さんに向かうのです!!
保育所をオーナー自ら改装
私がタルマーリーに行ったのは雨の日でした。
しかし駐車場には車がいっぱい!!
「大阪」「岡山」など、県外ナンバーもたくさんありましたよ。
お店はもともと保育園だったところを改装して作ったみたいです。
建物の前にはまだ遊具などが残っています。
子供たちは「保育園に来た」と勘違いして、雨の中なのに遊び始める。笑
オーナーさんがほぼ自分の手でお店を作り上げてきたみたいです。
パン屋さんが作ったとは思えないほど素敵な仕上がり!!
建物の中に入ってまず目を奪われたのが暖炉(だんろ)です!!
となりにはちゃんと薪(まき)が置かれています。
これも地域循環の1つなのでしょうね。
智頭町は面積の9割以上を山林が占めており、林業が盛んです。
地元から取れる豊富な木材をエネルギーとして使っているのでしょう。
パン屋はお客さんでいっぱい
入り口を入ってすぐ、パンの販売所があります。
レジ近くはお客さんでいっぱい・・・
カフェでゆっくりご飯を食べてからパンを買って帰る予定でしたが・・・
「売り切れるかもしれないので早く買った方が良いかも」
そう店員さんから言われ、まずパンを買うことにしました。
色々な種類のパンがあって迷いますね~
レジ奥にはパンのストックが置いてあります。
これらがすぐに売り切れちゃうみたいです。
パンのほかにお酒やジュース、各種調味料なども販売されていました。
カフェは保育園の教室
このパン屋さんを抜けて進むとカフェがあります。
廊下では多くの人がカフェの席が空くのを待っていますね~
そのためか廊下には色々な本が置いてありました。
子供向けの本もたくさんあり、待つのに退屈しませんでしたよ。
こんなところに保育園の名残が・・・笑
カフェはもともと保育所の教室だったところにあります。
なんだかなつかしい感じです。
ソファー席でゆっくりくつろいでも良さそうだし・・・
テーブル席で外を見ながらというのも素敵ですね。
パンを使ったメニューたっぷり
メニューはタルマーリーのパンを使ったメニューがたくさん!!
迷った末に以下の2つを注文しました。
・イノシシ肉のハンバーガー自家製ピクルス添え
・ゴーダチーズと旬野菜のバーガーサンド
タルマーリーがどういう循環を作っているのかがメニューの表紙に描かれています。
メニューの絵をマジマジと見ていたら料理がやってきました!!
イノシシ肉のパティが分厚くて、すごいボリューム。笑
味は「豚」というより「牛」に近い感じです。
臭みなどはまったくなく、子供も全然平気で食べていました。
一緒に挟んであるゴボウが良い味を出してます。
パンは見た目硬そうなのですが、実際にカジってみるとしっとり柔らかい!!
それでいてしっかりとしたうま味がありました。
パンだけで食べてもおいしかったです。
食後のコーヒーは卵のようなかわいいコップで出てきましたよ。
地ビールも楽しめる
廊下には地ビールが楽しめる場所もあります。
帰り際、カウンターには多くのお客さんがいました。
ビールを飲んだ後にどうやって帰るのか不思議です。笑
ここに座っている人はみんな汽車で来たのかな??
また来てみた
はじめてタルマーリーさんにオジャマして、この記事を書いたのが2017年の3月でした。
それから半年後の9月、またおいしいパンを食べに来ましたよ!!
前回行って混むことは分かっていたので、開店前にスタンバイすることに。
すでに入り口前には何人かお客さんが待っていました。
前回は気づかなかったけど、門の近くにニワトリ型の植木あり。笑
庭には遊具がたくさんあるので、子供たちにとっては待ち時間が苦痛ではありません。
最近、ジャングルジムがある公園ってなかなかないんですよね~
珍しいからか、真っ先にここで遊んでました!!
その後、一通りすべての遊具を遊びつくす。笑
キッズルームができてた
そうこうしているうちに開店時間となりました。
あれ、ソファー席がなくなってるぞ??
そう思いきや、隣に新しく子供優先のお部屋ができていました!!
ソファー席はこちらへ移動になったんですね~
中に入っても遊びまくる子供たち・・・
お水などはセルフサービスです。
子供用のグラスやお皿も並んでいます。
親としてうれしかったのはウエットティッシュが使えること!!
こんな山奥なのにフリーWi-Fiもありますね。
せっかくなのでソファー席でご飯をいただくことに!!
食べれなかったピザを注文
前回売り切れで食べれなかった、トマトソースとチーズのピザを注文しました。
ピザ生地はもちろんのこと、上に乗っている具材も絶品でこだわっている感じ。
前回頼んで、その味に感動したイノシシ肉のハンバーガーも再注文!!
肉厚ながらも素朴でやさしい味なので、ジャンクフードな感じがまったくしません。
旬野菜の自家製ピクルスはゴボウがメインでした。
ざく切りで見た目は太いけど、ちょうど良い固さでストレスなく食べられます。
旬野菜とメキシカンオーロラソースのピタサンド。
パンがポケットのようになっているので、子供たちでもこぼさず食べやすい!!
でも子供たちは風味豊かなパンよりも、たくさんの本に夢中のようでした。笑
2021年8月追記
また改めて訪問したところ、相変わらずの大にぎわいでした!!
最後に
今回あらためて、タルマーリーさんのことを調べてみました。
もともとは智頭町が空き校舎(旧那岐保育園)の利用促進として誘致したみたいです。
多額の予算をかけて修繕した施設をいちパン屋に差し出す・・・
当然、町民の間には疑問の声も上がったようですね。
しかしオーナーさんの「ここに骨をうずめるつもり」という決心を聞き・・・
最終的には行政のみならず地域住民も一緒になって、開店の準備を手伝ったのだそう。
参考:人気パン店 全力で誘致 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
智頭町の皆さんとオーナーさんの気持ちが合わさったからこそ、このお店はできたんですね~
ここが地域の方々に長く愛され、地域活性化の全国モデルとなるように応援します!!
お店の情報
店名:タルマーリー
住所:鳥取県八頭郡智頭町大字大背214-1
電話番号:0858-71-0106
営業時間:10:00~16:00
定休日:火曜・水曜・木曜(1月下旬~3月上旬まで冬季休業)
ホームページ:https://www.talmary.com/