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住宅ローンで火災保険の質権設定しない?デメリットと廃止の理由

 

火災保険の質権設定って何なの?

住宅ローンを組む時に必須なの?

新築の家に火災保険をかけるとき、よくお客さまから聞かれる質問です。

 

住宅ローンで家を建てるとき、金融機関から質権(しちけん)設定を求められることがあります。

しかし最近は減少傾向にあり、質権設定されない方が一般的です。

質権設定のデメリットや廃止の理由について、顧客数8,000人を超える保険代理店がお伝えします!

 

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火災保険や地震保険に月額いくら払ってる?相場を知る方法

 

質権設定とは

 

 

火災保険の質権設定とは、保険金を優先的に受け取る権利を設定することです!

住宅ローンを貸した金融機関が、住宅ローンを借りた顧客の火災保険に設定します。

 

たとえば

火事で家が焼けた場合、通常なら家の持ち主に保険金が支払われます。

しかし銀行が火災保険に質権設定していると、その保険金はまず銀行へ行くのです。

 

しかし銀行は、その保険金をすべて受け取るわけではありません。

住宅ローンが残っている分だけを引いて、残りは家の持ち主に渡されます。

つまり火事になったら、火災保険によって住宅ローンが全額返済される形ですね。

 

質権設定をした場合、火災保険の保険証書は金融機関が保管します。

また質権者(金融機関)の同意なしに、火災保険を解約することはできません。

 

なぜ質権設定をするか

 

 

住宅ローンを提供する金融機関は、なぜ火災保険に質権設定をするのでしょうか?

それは火事で家がなくなってしまっても、問題なく住宅ローンを回収するためです!

 

金融機関はふつう住宅ローンを貸すとき、土地と建物に「抵当権(ていとうけん)」を設定します。

「抵当権」とは、借金のカタとしておさえておく権利のことです。

住宅ローンが払えなくなったら、金融機関は土地と建物を取り上げて競売にかけます。

 

しかし火事で家が焼けてしまうと、売れるものが土地しか残りませんよね?

すると、住宅ローンの回収がうまくいかなくなる可能性があるのです。

そのため火災保険にも質権設定をして、万が一のときも困らないようにしています。

 

質権設定のデメリット

 

 

火災保険に質権設定されるデメリットは、主に以下2つです!

 

・色々な手続きに同意が必要

・保険金が満足に受け取れない

 

ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう。

 

色々な手続きに同意が必要

 

 

質権設定をされると、住宅ローンを返し終わるまでは質権者(金融機関)が火災保険の権利を持ちます。

したがって火災保険の色々な手続きをするとき、いちいち質権者の同意が必要となるのが面倒です!

 

たとえば

「台風で窓ガラスが割れた」という、ちょっとした保険金の請求でも・・・

質権者を通さなければいけないので、保険金をスムーズに受け取れません。

参考:台風や熱割れ…家の窓ガラス修理で火災保険を請求できる?

 

また、勝手に保険内容の変更や解約などもできないです。

これらに対しても、事前に質権者である金融機関の印鑑が必要となります。

 

保険金が満足に受け取れない

 

 

火災保険の保険金は、万が一のときに必要なお金をまかなうために入るものです。

しかし質権設定されている場合、保険金はまず質権者へのローン返済に充当されます。

これにより、被害にあった家庭が本来使いたい緊急時の経費に保険金が使えなくなるのです!

 

たとえば

住宅の修復・仮住まいの契約・生活必需品の再購入などの費用を、別に用意しなければいけません。

経済的な負担が大きくなり、結果として生活再建が難しくなるのです。

 

また質権設定により、保険金がすぐ家計に入らない問題もあります。

緊急時、速やかに対応できないこともデメリットです。

 

[alart title=”ここで注意”]

だからといって、もう1つ別の火災保険には入らないでください!

火災保険に複数入ってもその分多く保険金がもらえるわけではなく、支払う保険料がムダとなります。

参考:火災保険に2つ加入?複数(重複)契約はメリットないのでやめよう

[/alart]

 

最近は質権設定しない

 

 

昔は、住宅ローンに質権を設定するのが当たり前でした。

しかし最近は、質権を設定する金融機関がだんだんと減ってきています!

 

銀行によっては、火災保険に加入したかの確認だけであったり・・・

もしくは、火災保険証書のコピーを渡すだけとなっています。

 

金融機関が質権設定を廃止した理由は、以下3つが考えられるでしょう!

 

・コストの削減

・収益の最大化

・5年超の火災保険の廃止

 

ではそれぞれについて、以下でくわしく説明しましょう。

 

コストの削減

 

 

質権を設定するには、それなりの手間と時間がかかります。

また証書の管理も必要ですし、その分だけ事務の手続きが増えるのです。

したがって質権設定には、けっこうコストがかかっています。

 

しかし今は低金利で、住宅ローンの競争はどんどん激しくなっているのです。

銀行としては手間がかかる割にあまり使うことのない「質権」というコストを削減して、競争力を強化したいと考えています!

また「お客さまに素早く融資を実行する」という観点からも、現在は質権設定をなくす方がメリットが大きいのでしょう。

 

収益の最大化

 

 

住宅ローンが1千万円残った状態で家が焼けた場合、金融機関は質権を行使して保険金から1千万円を回収できます。

しかしそうすると、1千万円を期限前に全額返済されたような形になるのです。

すると本来、受け取れるはずだった1千万円分の利息を手放すことになります。

 

また住宅ローンをすべて回収してしまうと、お客さまとの取引もなくなってしまうでしょう。

総合的に考えると、質権を設定しない方が長期的に利益となる可能性が高いのです!

 

10年超の火災保険の廃止

 

 

住宅ローンの返済期間は、30年とか35年で組む人が多いでしょう。

それに合わせて、質権設定する火災保険も昔は30年以上で組めるようになっていました。

 

しかし最近は温暖化の影響からか、大規模な自然災害が昔よりも多くなっています。

しかも東日本大震災のような、想定外の被害をもたらす地震が発生するようになりました。

 

「30年も先の未来までは想定できないぞ」ということで、5年を超える火災保険は廃止されたのです!

参考:火災保険の長期契約は最長5年?35年/10年一括はいつから廃止?

 

火災保険の期間と住宅ローンの期間と合わなくなったので、質権設定もやらなくなってきました。

 

質権設定の手続き

 

 

火災保険に質権設定するときは、「質権設定承認請求書」という書類を書きます!

そして火災保険の申込書と一緒に、これを保険会社に提出するのです。

(すでに火災保険に加入している場合は、保険証券と一緒に提出します)

 

質権設定された火災保険の保険証書は、もう本人の手元には戻ってきません。

質権設定をした金融機関に送られ、住宅ローン完済まで預けることになります。

 

質権解除の手続き

 

 

住宅ローンを完済すると、金融機関から保険証券と質権消滅の書類が送られてくるでしょう。

この書類に必要事項を書いて保険会社に提出すると、質権の解除ができます!

 

しかし金融機関によっては、保険会社と直接手続きを行う場合もあります。

なのでくわしくは、住宅ローンを借りた金融機関に問い合わせてみてください。

 

無事に質権が解除されると、保険証券が自分のもとに帰ってきます。

 

火災保険で家財も守ろう

 

 

火災保険の質権設定の目的は、災害により建物が損壊した場合に建物の評価額以上の補償を確保すること!

このため、補償の対象となるのは「建物」です。

 

補償内容は自分で選べるので、免責金額の設定や補償範囲を限定することで保険料を安くできます。

建物の立地条件や構造に応じて適切な補償を選択し、保険を設定していくことが重要です。

参考:火災保険や地震保険に月額いくら払ってる?相場を知る方法

 

一方で「建物」だけでなく、「家財」も補償対象とした方が良いでしょう!

災害にあった場合、建物だけでなく家財も損害を受けるからです。

 

家財を対象とした火災保険では、家具・家電製品・衣類などの損害を補償されます。

災害時にはこれらの再購入が必要となるため、その負担を軽減できるでしょう。

参考:家財保険の相場はいくら?火災保険との違いは?必要か解説

 

「家財」も保険対象に含めることで、より安心して生活できる環境を整えることができます。

 

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ハロー保険はおかげさまで約90年続いており、県内外で8,000人ものお客さまを担当しています。

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それぞれのお客さまの状況や要望をしっかりと聞いた上で、その人にとって最適な提案をしますよ。

 

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まとめ

 

火災保険の質権設定とは、保険金を優先的に受け取る権利を設定することです。

これによって、金融機関は安心して住宅ローンを提供することができます。

しかし最近は色々な理由から、質権設定をしない金融機関が増えていますよ。

 

火災保険に加入している方へ

 

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